世界の終わり

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はっ、と冴子は自分を取り戻す、見れば昭も声の方に視線を向けている。 その表情は何と言うか呆れている様な感じだ。 「やーん!!なんなのよもーっ!!」 静香は転んでいた、冴子は軽く頭を振ると静香の隣に腰を下ろす。 「走るには向かないファッションだからだ」 「えっ」 冴子は力を込めビリビリとスカートを縦に裂く、昭は口笛を一つ 「あー!!これプラダなのにー!!」 「ブランドと命と…どっちが大切だ?…!」 「…両方!!」 冴子は立ち上がり耳をすます、昭も同じ様に一点に目をやっている 「…何処を見ている?」 「いや~…あの見えそうで見えないのがまた何とも」 昭が見ていたのは破れたスカートから覗く下着と足だった、冴子は溜め息を吐くと向きを変える。 「職員室?」 「銃声?いやどっちかっていうとガスガンの発射音に似てるかな?」 冴子は再び昭を睨む。 (彼は一体何処まで見透かし、何処までふざけているんだ…) 「生き残りかもしれませんよぉ…行きましょう…」 退屈そうな表情をすると職員室へと昭は歩き出す。 「くそおっ!!死ね死ね!!死ね死ね死ねえぇ!!」 職員室の前ではピンクのツインテールが以前は多分教師だったであろう〈奴ら〉の頭にドリルを突き立てていた。 前に居るデブは釘打ち機に慌てて釘を入れている。 更に呆気にとられているバットを持った男子とモップの柄を持った女子は冴子と作戦を打ち出している…が 「悪いけどこいつらは俺の獲物だぁ!!」 昭は叫ぶとピンクツインテールの後ろに回っていた〈奴ら〉にナイフを投射する。 「ひっ!?」 『!?』 驚く全員を無視して腰のホルスターから銃を抜く。 ダン!!と音を立て左手のM92Fが火花を散らす、音に寄って来た近くの一体を蹴り飛ばすとダンスでも踊るかの様に銃を放つ。 ダアン!!ダアン!!ダアキン!!全弾を撃ち終えてスライドが後退すると辺りに薬莢が零れる。 「…ふ…ふふふ…」 新たなカートリッジと交換しながら昭は笑い声を漏らす。 「ふふふ…ハハハッ、アッハハハハハハ!!ヒャーッハハハハハハァ!!」 瞳の光りが消え狂った笑い声を漏らす、いつまでも…いつまでも
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