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「これからどうするかね~」
のんきな口調ながら内心は軽く焦っている、圧倒的な情報不足…そして
「しつけえんだよ腐れ死体共!!」
敵の多さにだ、一体一体の頭を潰していては足を止められ、たちまち餌食だ
(いやしかしこれは…楽しい)
自然と笑みが浮かぶ、楽しくてしょうがない…蘇る殺しの感覚…ナイフを逆手に持ち、目の前の奴にナイフを突き立てる
ガシッ
「うおっ!?」
「ヴ…」
いつの間にか後ろに居た1匹に足を掴まれた
ヤバイ…そいつの腕を切り落としてやろうとしたその時、そいつの頭に木刀が降り注ぐ
グシャアッ
グロステスクな音を響かせ頭がカチ割られる
「無事か?」
声の主に顔を向けると長い黒髪を携えた美人がそこにおり、内心口笛を吹く
「助かったよ、ありがとさん」
「私は3年の毒島冴子(ぶすじまさえこ)だ、どこも噛まれてはいないか?」
「それが何か?」
先輩だったのか…と思いながら手足をぶらつかせてアピールする
「ところで君は?」
「ああ、すんません…俺は川島、2-A組の川島昭(かわしましょう)です」
「では川島君、君は戦えるかね?」
「女の後ろに隠れる程に甲斐性ないわけではありませんよ」
互いに背を合わせるとゆっくりと〈奴ら〉が歩みよる
「これから何処に?」
「保健室を見ようと思う、君は?」
「お供しますよ」
「ふっ、頼もしい限りだ」
それを合図に辺りの〈奴ら〉目掛けて木刀とナイフが振り下ろされる
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