世界の終わり

6/7
前へ
/7ページ
次へ
「職員室?」 「まったく面倒な事を言ってくれる…」 冴子は迫り来る〈奴ら〉の手を捌き、軽く倒す程度に最小限の動きで対処する。 対して昭は一体残らず〈奴ら〉の頭にナイフを突き立ている。 直ぐに体力が切れて動きを変えると思っていた冴子の予想は大きく外れ、無尽蔵の体力を持った目の前の何かはとても愉しそうに〈奴ら〉を屠っていく。 まるで子供が公園で遊ぶ様な表情で…その瞳から光りを消して… 「………………………………」 「どおかしましたか?先輩?」 見たものを戦慄に追い込む歪んだ笑みを浮かべ、挑発する様なその表情… 冴子は恐怖とは違う感覚が自分の中に広がるのを感じた。 彼と戦ってみたい…そんな感覚が、恐らく彼も…自分と同じ事を思っているのだろう。 何故ならその顔は未だに挑発する様な笑みを浮かべ続けている。 「ひゃんっ!!」
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

153人が本棚に入れています
本棚に追加