思い出

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教室に入り自分の出席番号の席に座る。 クラスで隣りになった男子は知らない顔だったが千咲に気付くと、 「席そこ? 違う学区だよね? 初めまして横山です。よろしく」 少し照れながら挨拶をしてくれたのが横山真人だった。 横山君は決して目立つタイプではないが面倒見のいい優しい性格で、いつも周りには人が集っていた。 そんな彼だから授業中にこっそりとおしゃべりして笑いあったり、横山君が描いたイタズラ描きに千咲が手を加えて2人で吹き出したり。 引っ込み思案な千咲は隣りの席が横山君だったから不安に思っていた中学生活を楽しく過ごすきっかけをくれたのだ。
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