思い出

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2学期になり席替えをしても変わらず横山君は挨拶したり話し掛けてくれたりした。 それでもいつも隣りにいた横山君が離れてしまい、心にポッカリ穴が空いたような寂しさに襲われた。 彼が楽しそうに隣りの席になった女の子と話している姿を見ると、胸がキリキリと締め上げられるようで苦しくなる。 (もしかして横山君の事が好き…?) 気付いてしまったらこの想いがどんどん大きくなっていく気がした。 知らぬ間に彼の姿を追っていたり、くしゃっとする笑顔を見て自分もはにかんでしまったり。 苦笑してしまうほど今の千咲は横山君で一杯だった。
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