思い出

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「そんな事ないよ!!」 強く否定する声が聞こえた。 横山君だ。 「確かに臼井さんは大人しいけど、話してみるととても面白い人だよ。笑顔がすごく可愛いの知らないでしょ?」 どこか自慢気に話していた。 それを聞いたクラスメイトは「話した事ないから知らなかったな」と言って横山君との会話を続けている。 でも千咲の耳にはもう何も入ってこない。 (笑顔が可愛い…?) 暗くなりかけた目の前が一気に明るくなるのを感じた。 千咲はその一言で救われたのだ。 (本当に私…ブスじゃない…??) (横山君には可愛く写っているの!?) 彼にとってただの友達でも構わない。 ―嫌われていない― それだけで良かった。 だって千咲は横山君の事が好きなのだから。
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