過去から…

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白い雲と青い空… 小鳥のさえずり… 穏やかな空気が、ある一つの村を優しく包み込む… 「おばあちゃん、薬草摘んでくるね」 「行ってらっしい。時雨!」 「何?おばあちゃん」 「くれぐれも、"記憶の森"には入ってはならんぞ…」 「わかってるわ。行って来ます」 皆さん、はじめまして 私の名は、"時雨"と言います 突然ですが、皆さんは今、幸せですか? 私は、幸せではありません… 村の者は皆… いなくなった… かろうじて、おばあちゃんと私は生き残っているが… 私が生きている時代は戦争… 第二次世界大戦の時代… こんな時代に幸せなんてない… あるのは、悲しみと恐怖だけ… 楽しくて幸せだった日々は、遠い昔のこと…       尊い命…       どこまで      粗末にするんだ…  
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