*試衛館*

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「大丈夫…ですか?」 宗次郎様…が口を開いた。 「はい…見苦しい所を見せてしまってすいません…。 えっと…?」 「あ、私は沖田 宗次郎と申します。 ここで師範代を勤めさせて頂いてます。」 「宗次郎様…あ、沖田…先生ですね。 柳生の里より参りました、月真尼様の姪の香月 祐と申します。 あの…失礼ですが、お年は?」 見た目から考えても、若いと思う顔立ち。 下手すれば私より年下か同い年。 それで師範代なら、かなりの腕前なんだろうな。 「甲辰の生まれですから18になります。」 「18…ですか!? 私と同い年です!」 びっくりした私は思わず叫んだ。 同い年とタカは括っていたが、まさか本当に同い年とは…。 「お祐さんも18ですか。じゃあ18が3人ですね、今のところは。」 もう1人、同い年がいるらしい。 《今のところは》って言うんだから、もう2人って意味にもとれるが…。 でも… この人、よく笑う人だな…。
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