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空が言った。
「あ~ら、空ったら剣君のこと心配して。
星君はいいのかなぁ~?
誰かに持ってかれるかもよぉ?」
神宮寺はそう行って走り出した。
「も~、部長ったら止めて下さい。
別にそんな関係じゃ…………」
空は真っ赤にした顔を神谷に向け、神宮寺を追って走り出した。
「たっく、元気だよな女の子なのに」
宏は神谷の隣りで大きく溜め息をついた。
神谷はただ何かを考えているように一点だけを見つめている。
「なぁ、神谷なんか変だぜ。
朝からずっと黙り込んじゃって、確かに影山のことは心配だけど、ただ何か事情があって連絡出来ないだけで。
そうそう、例えば電話料金払うの忘れてたとかさっ!」
笑みを浮かべながら宏は言った。
「あっ、あぁ」
曖昧に神谷は頷く。
「なぁ、一体どうしたんだ?」
宏が神谷の肩を掴もうとしたが、その手は空をきった。
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