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「彼らが…………」 「別れは精一杯惜しめ。 特にオレ達のような人間ならなおさらにな」 赤髪はそれだけを言うと病室から出た。 マンション前 神谷達は一旦マンションを後にした。 管理人室の人の話によると、影山はつい先日にマンションを解約したということだった。 唯一の手掛かりが切れ、太陽も地平線に沈みそうな時間なので今日はここで解散することにした。 マンションを出て、再び住宅街へ。 部活が終わったのか、ラケットバックを担いだ男子中学生とすれ違った。 「ワトソン君、現場保存というのは極めて難しいのだよ…………」 「一体剣のヤツどこ行ったんだ?」 宏が溜め息をついた。 「本当にどうしちゃったんだろ。 神谷も知らないなんてね」 空が相槌をうつ。
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