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涙を出すことさえかなわないほどの衝撃に神宮寺は震えていた。 キーンコーンカーンコーン。 虚しくチャイムが響く。 担任に手を引かれ、神宮寺は教室へ戻った。 上の空の授業を終え、神宮寺は一人で学校を出た。 何かに誘われるように神宮寺は足を動かす。 気が付くと神宮寺は建設ラッシュの住宅街とはまるで異空間のような昔からある公園にいた。 というのも、ここはまだ幼かった神宮寺が母さんと一緒によく遊んだ思い出の場所だったからだ。 うっすらと雪が積もったブランコが風で揺れる。 『飛鳥、次は何して遊ぼっか?』 頭の中で母さんの声が響く。 『ブランコ!』 幼い頃の神宮寺の声。 『本当に飛鳥はブランコが好きね』 『うん! だって、どんなに離れても最後は母さんのところに戻ってくるもん』
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