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夕食を終え、男は洗い物を始めた。
神谷は男に聞かれない程度の声で少女に話し掛けた。
「お前、SEROについて何か知らないか?」
少女は食後の茶を一口含んだ。
「SEROか……。
どうして今そんなことを聞く」
「緑川という敵プレーヤーのアシスタントの女が自分はSEROの一員だと名乗って自決した。
緑川の話ではどうやらオレが行動を起こす根本にSEROという組織が噛んでいるらしいからな」
少女は目を閉じ、次の言葉を慎重に選んだ。
「SEROとは、ACQUAの下部組織のことだ。
主な任務は汚れ仕事。
暗殺から誘拐、ハッキングまで幅広い。
その手のプロしかいないという超精鋭部隊の呼び名の一つで、様々な形で呼ばれている。
この前は確か、アルカイダとか名乗っていたかな」
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