第二章

14/18

1157人が本棚に入れています
本棚に追加
/68ページ
その人影は片手を肩と同じ位までの高さに上げ ブン! 勢いよく降った ドサドサッ! それと同時に男達の何人かが倒れ、更に恐怖の増した残りの男達は闇雲にその人影に殴りかかった 「おやおや・・・自暴自棄になっちゃいかんな」 その人影はおもむろに右手で口元のあるものを撫でた 髭・・・ 男達は暗かった路地のせいでその人影の全体像がよく見えなかったが、明るい所に立っていた人影に近づいたのでそれが何者なのかを知ることになる 髪の白さとしわの深さで中々の歳をめした老人、そして服は黒いタキシードに身を包み頭にはシルクハットまで被っていた そして今さっきふった片手にはトランプが握られている そして 男達の意識はそこで途切れる その理由は男達は死んだからだ 体には複数のトランプが刺さり、刺さった男達全員の頸動脈はスッパリ裂け、血が大量に出ていた
/68ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1157人が本棚に入れています
本棚に追加