始まり

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*新撰組屯所にて* ドタバタと荒々しい音を立てる、二人分の足音が聞こえてきた。 「っ。おい、総司ィ!!おま、また俺のアレ読みやがっただろ!!!」 屯所内に、張りのある声が響き渡る。 「あははっ、大丈夫ですよ。土方さんのあれはもう傑作です!最高ですっ!」 「違う意味でだろうがぁ!」 またやっているのか。 女中の者や隊士達はそんな様子を、当たり前のため慣れているのか、せっせと自分の仕事をしていた。 「そんなに怒らないでください。眉間が皺によってて、ほんとに鬼みた」「それはてめえのせいだぁっ!!」 沖田の発言に、土方は口を挟んだ。 こんな習慣は、当たり前かのように毎日ある。一番凄いのは二人のネタは、未だに尽きていないという事だ。
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