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昔から霊感の強かったAさん
何かあると悪寒に襲われ何度か取りつかれたこともありました
しかしその度にAさんと同じく霊感の強かったお祖母ちゃんに助けられてきました
そんなAさんが中学生のとき体験した話です
ムシムシと暑いある夏の日
Aさんは親戚のお墓参りに両親と一緒にやって来ていました
最初Aさんは嫌がったのですが来ないと罰が当たるよと脅され渋渋ながらついて行ったのでした
Aさんの親戚のお墓というのはとても不気味で中学生になったAさんでさえ少し気後れされてしまうほどでした
何が不気味かというと、そのお墓は山を切り開いて作られた小さなものだったのでそこまで行くのに山道を通らなければならないのです
が、その山道というのがとても暗くて昼だというのに太陽の光も届かないようなほとんど獣道と化している代物で
地元では小樹海と言われるほどのものだったのです
実際に何人か自殺したという噂があったようです
とにかくそのような山道なのでAさんは
いつも行くのがためらわれるのでした
そんなこんなで今年もこの山道を通ってお墓参りに行くことになったのですが
Aさんはやはり気乗りせず浮かない顔をしていました
そんなAさんを見兼ねた母親がじゃあもう今年はお墓参りは私たちで行って来るからあんたは親戚の伯母さんのところで待ってなさいと言ってくれたのです
Aさんは喜んでそれを受け入れ伯母さんの家で留守番をすることにしました
Aさんの両親と親戚の伯母さんたちがお墓参りに行ってしまったら
急にAさんは一人で家にいるのが怖くなってきました
みなさんもご存知かと思いますが田舎の家はとても広く妙な静けさがあり何か一人でいると心細くなってしまうのが常です
Aさんもそれに違わずみんなが出て言ったあとから次第に一人でいるのが怖くなってきて結局皆の後を追ってあの山道に入って行ってしまったのです
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