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背中に衝撃をおぼえ振り返ると、私たちの間に割り込み、鞠亜と私の肩を後ろから抱いてる近藤早姫菜(コンドウ サキナ)と目があった。
早「やっほー、お二人さん!
おはよっ」
鞠「ちょっと、早姫菜!いきなりビックリするでしょ!?」
智「そーだよ!背中痛いしい!!」
早「あは!ごめんごめん、勢いつけすぎた。」
悪い悪いと手を合わせて謝る
早姫菜。
早「ねぇ、2人共まだクラス表見てないでしょ?
良いこと教えてあげようかっ?」
早姫菜は勿体ぶったような瞳で
私たちの顔を覗いてくる。
そして、私たちがまだ何も言わないうちに早姫菜は言葉を続けた。
早「あたしとあんたら2人、また一緒のクラス! 2年E組!」
鞠「え!マジで!?」
智「!!……マジ??」
早「マジマジ」
私と鞠亜はやったーと顔を見合わせ、喜ぶ。その反動で私は鞠亜に抱きついた。
もちろんすぐに引き剥がされたけど、そんなのお構い無しな私は鞠亜に抱きつき続けた。
やっぱり神様って居るんだね!!
まさか一緒のクラスになれるなんて思ってもみなかったよ!
少し期待したけど、半分以上諦めてたし!
早姫菜は私たちの反応を満足そうに眺めると、また1年間よろしくと言って、体育館の中に入っていった。
鞠「まぁ、同じクラスで良かったけど。クラス表を見るドキドキ感はなくなったよねぇ。」
智「確かに!!
なんか緊張感なくなった!」
早姫菜に先に言われちゃって、少し拍子抜けしたけど、それよりなにより鞠亜や早姫菜とまた一緒にいられるという喜びの方が大きかった。――だから、早姫菜の事は良しとしよう。
クラス表を受け取り、私たちは体育館の中へと入っていった。
北栄学園は、多くの生徒を集めるマンモス校だ。
1クラス約40人の生徒がいるとして、それが1学年10クラスあり、3学年分計算すると軽く1000人を越す。
そんな膨大な数の生徒を一度に集めた体育館は、生徒たちの熱気でむせかえっていた。
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