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智「なんか、改めて思うけど凄い人!暑ーい!」
鞠「はぁ。―ったく、体育館にクーラーでもつけろっつうの!金のかけ方、絶対間違ってる。」
智「確かに。更衣室にクーラー付けるんなら、体育館につけて欲しい!」
着ていたブレザーを思わず脱ぎ捨てたくなるほどこの体育館は暑かった。
――まぁ、始業式などの式行事は正装ではないと駄目な為そんな願望が叶うはずもないが…。
鞠「うちらE組だよね。どこら辺だろ?」
智「あ、あそこじゃん?
あの列の先頭にいるの、早姫菜っぽい。」
鞠「ホントだ。相変わらず目立つわ、あの派手な髪。」
苦笑しながら呟く鞠亜。
北栄学園は生徒たちが率先となって運営するさまざな行事と共に、自由な校風が売りの学校でもある。
しかしいくらうちの校則が緩いとはいえ、早姫菜ほど明るい髪をした人はいない。大体の生徒たちが染めていても茶色系だ。
金色ベースでところどころにオレンジ色のメッシュが入った早姫菜の短い髪が、E組であろう生徒たちの列の中で際立って目立っていた。
――…オシャレな早姫菜には物凄い似合ってるし、
カワイイから良いんだけどね…。
私たちは早姫菜を目印にE組の最後尾へと並んだ。
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