嘘から始まった恋

新学期

　
昨日新入生の入学式を終え
今日は私たちの始業式だ。

春休みが終わってしまうのは名残惜しいが、学年が一つ上がりクラス替えなどで環境が変わることの不安もあるが期待もある。

新学期が始まる朝くらいたまには早起きしてみるのもいいだろう。

私は布団を払いのけベッドから起き上がり、ん～と伸びをした。

「いっちょ念入りに支度してみるかぁ～」

そう呟き自分に気合いを入れると、洗面所へ行き顔を洗っていつもより念入りに化粧する。

普段なら時間がなくて
なかなか巻けない髪も巻けて

私は上機嫌だった。

「ふんふんふ～ん」

鼻歌まじりに制服に着替えていると、下の階からお母さんの声が響いた。

「智草ご飯よー。起きなさ～い」

「ハーイ、今行く！」

私はスクール鞄を手に取ると下に降りていった。