「高校ロマン(愛憎)」

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そんな彼との些細なひとときを楽しみながらも、進学受験に向けて準備をしなければならない時期がやってきた 「そろそろ本気で勉強しないとなぁ」 昼休みに友達と話をしてても、自然と話題は進学のことばかりになっていた 「私このままだと志望校に受かるか怪しいから親に頼んで進学塾入れてもらったんだー もう毎日遅くまで塾漬けで大変」 サンドイッチを片手に友達が愚痴を漏らした 「へぇ、そりゃ大変だねー」 気づけば私の周りは皆勉強一色の日々を送っているようだ 「このままだと私も志望校怪しいよなぁ 私も通うかなぁ‥」 勉強が思うように進まない焦りも感じていた私は、友達に塾のことを聞いて今夜見学することにした 「結構費用かかるなぁ 先に親に連絡しておかないと」 親に連絡入れようとふと携帯を見ると、彼から連絡が来ていた 今度の休みに一緒に勉強しない? 私は悩んだ挙げ句、近々塾通いをすることを伝え彼からの誘いを断った まあ受験が終わるまでの間だし、多少会えなくなるけど仕方ないよね 私は少しだけ罪悪感を感じたが、進路のためにと割り切ったのだった
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