「鮫」

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ある暗い夜の海に一隻の ボートが浮いていた そのボートは力無く海に浮かび、ただ波に流されていた そのボートには五人の男達が乗っていた 彼らは武器の密輸のため ある国に向かう途中に モーターボートが壊れ、遭難してしまったのだ もともと2、3日で着く予定だったので、少しばかり積んでいた食料もすぐに底をついた 食料もない ここがどこかもわからない 水だってもう残り少ない 五人の誰もが、死ぬのは もう時間の問題だと思っていた そこに五匹の鮫が、五人の乗るボートに近づいてきた それに気付いた一人の背の高い男は言った 「くそっ!!遭難した上に鮫まで寄ってきやがった 俺達はもう終わりだな」 背の高い男の言葉に、次々と男たちは鮫の存在に気付いた
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