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あまりの恐怖と絶望からか、男達はみなパニックに陥ってしまった
五匹の鮫は、ゆっくりとボートの周りをぐるぐる泳いでいる
そんな鮫の様子を見ていた勘の鋭い男は、小さな声で呟いた
「この鮫たち、なにやら
様子を伺っているようだ
下手な行動さえしなければ、襲ってはこないだろう・・」
勘の鋭い男の言葉は、他の男らには聞こえていなかった
しばらくして、筋肉質な男は他の男達に提案した
「おい、この鮫食えば飢え死には免れるんじゃないか?」
他の男達はその提案を黙って聞いていた
確かに、普通の状況では
有り得ない考えだが
今は普通の状況ではない
生きるか死ぬかの状況だ
勘の鋭い男以外の四人は
生き延びるために、鮫を 捕らえる決意をした
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