拾い集めた栞達

「赤ちゃん」

「ほらよ」

若旦那は持ってきた紙おむつを若妻の顔に投げ付け、立ったままニヤニヤ笑い様子をうかがっている

若旦那をにらみつけ
お礼も言わずに、若妻は赤ちゃんのおむつを取り替えた・・・ が赤ちゃんの泣き声はマンションに響き渡ったままだった

「もぉ！！一体なんなのよ、なんで泣き止まないの！？」

若妻は赤ちゃんのあまりのうるさい悲鳴に発狂ぎみに叫んだ

「おい、こいつの意味不明な泣き叫び　ここ一ヶ月間ずっと続いてるよな
それも毎回夜中の0時ぴったしに始まりやがる」

若旦那は原因の解らない赤ちゃんの行動に腹を立て始めた

だが、その苛立ちは若妻に向けられた

近所迷惑だ！早く止めさせろ！！」

若旦那はそう叫び、若妻の頭を叩いた

「痛いわね！何すんのよこの馬鹿男！！」
若妻は凄い形相で若旦那をにらみつけ、力強く頬をひっぱたいた