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ひっぱたかれた頬を押さえながら若旦那はにらみかえし言った
「この野郎、主人に向かってよくもやりやがったな」
しかし若妻は若旦那の言葉を掻き消すように続けて言った
「なにが主人よ！あんた 一ヶ月前からギャンブルばっかりで仕事していないじゃない！
一日中ぶらぶらして！
文句言う前に働きなさいよ！！」
若旦那は痛いところを突かれ口を閉じた
確かに一ヶ月前にギャンブルにはまってから今日まで働いていなかった
赤ちゃんの為に貯めていた貯金も、生活費とギャンブル代で底を尽いた
さらに、ギャンブルで負けた日には そのイライラを若妻にぶつけていた
若妻に指摘され、しばらく沈黙していた若旦那だったが、突然口を開いた
「お前だってひとの事言えた身分じゃないだろうが おれが知らないとでも思っているのかよ？」
若妻はびくっと体を震わせた
若旦那はひきつった笑いで続けた
「お前、赤ちゃんに暴力振るってるだろ？」
若妻の顔色が変わった
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