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清美は貴史が伊藤に連絡を取る前にKDS本社に自分の条件を提示した。
本社ではなんの情報もない貴史をいきなり社長に就かせる事に多少議論したが、清美からこの条件が飲めない場合は話し合いの余地は無いと言われていたのでやむなく了承した。
この条件を聞いた伊藤は再び別府へと赴いた…
今度は貴史を説得する為である。
そんな事とは知らず清美の返事をひたすら貴史は待っていた。
『問題は清美がタダで動くかどうかか…』
清美は貴史の性格を読み、事前に策を張り巡らせたが、貴史もまた清美の性格を読んでいた。
彼女(清美)は普段はいいのだが、貴史が関わると感情を抑える事が出来なくなる。
今まで何度となく清美の暴走を目の当たりにしてきた貴史は今回もまた何かありそうだなという予感はあった…
まさか自分を社長にしようという動きがあるとは思っていないが…
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