僕とパンドロの箱～壱～

～FEATHER～

全く…俺だけ蚊帳の外かよ…

貴史は三浦から貰ったディスクを手に清美の後を追った。

『さて…警視庁の捜査状況でも教えて貰いますか。』

マーメイドはあっという間に警視庁のデータバンクに侵入すると昨日と今日の捜査報告書のデータを引き出した。

『保存完了っと、そういや今日の晩御飯聞いてなかったな…』

マーメイドは隣の部屋の壁を数回タ叩いた。

少しすると貴史が部屋に入って来た。

『坊や、今日の晩御飯ハンバーグがいいな。』

『はいはい、こういう所は子供だな…』

『なんか言った？』

『いいえ、お仕事頑張って下さい。』

貴史はぶつぶつ言いながらも夕食の買い物へと出掛けた。