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『山下国防長官、彼が犯人とコンタクトを取っていたんだ…』
マーメイドはそう独り言を呟くと持って来たキャリーバッグの中から何かを取り出し再びパソコンの前に腰かけた。
『後は彼の携帯番号を洗い出して…』
議院名簿のデータを拝借するには少し時間がかかる。
『もうこんな時間か…お腹すいたな。』
マーメイドは貴史の部屋の壁を数回叩いてリビングへと向かった。
『どう?何かわかった?』
清美が貴史から貰ったディスクにはテロ組織の要求位しか役に立ちそうな物は無かった。
『竜が今考えている事と大差無いよ。今からが本場、もう一台パソコン欲しい所だね。』
マーメイドは一旦部屋に引き返すと紙とお金を貴史に手渡した。
『はい、お願いね。』
小学生のパシリかよ…
もうすぐ電気屋も閉まる頃だな。
貴史は食事半ばに電気屋へと向かった。
『頼りにしてるわよ、マーメイド。』
『お惚気もいいけどそろそろ本気出して貰えるかな?今回はかなり大変な事になりそうだ。』
『うん、わかった。』
食事を済ませた二人は無言のままそれぞれの部屋へと戻って行った。
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