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マーメイドから直接指示を受けた三浦は(コンピューター音声で)上層部に警察、自衛隊の武器が無くなる等していないか捜査するべきだと提案した。
数時間後、上層部からの通達は以外なものだった。
警察、自衛隊の所有武器に関しては既に調査済みで盗難数0、紛失物についても今回のテロに結び付く様な物はなかったというものだった。
最後に、今回の事件は既に捜査チームが結成されておりチーム以外のメンバーがこの事件に関わる事の無い様に念を押された。しかし三浦は知っていた…今回の事件で日本入りしたノアのメンバー達はほとんど捜査をしていない事を…前国防長官の山下にも事件についての情報を漏らさない様に指示し、厳重な監視を付けている。
『マーメイド、以上がノアの出した返答だ。すまない…私個人ではこれ以上は…』
三浦は何の役にもたてなかった自分を責めたがマーメイドの反応は意外だった。
『アリガトウゴザイマシタ。コレデブキガクニノショユウブツデアッタトカクショウヲモテマシタ。』
『???』
三浦は訳がわからず何故そう言い切れるのか尋ねた。
マーメイドはこのやり取りの矛盾点を三浦に伝えた。
★まず警察、自衛隊の武器管理の調査が既に終わっているにも関わらず返答に数時間を要した事。
★山下前国防長官に必要以上の監視を付けている事。
★入国以来、捜査が進展していない状況で捜査員の増員をせず、同じノアのメンバーにも捜査チーム以外の者が関わって来る事を嫌った。
『コノコトカラノアガナンラカノジョウホウヲインペイシテルコトガワカリマシタ。オソラクケイサツナドノカンリタイセイニフテギワガアッタノデショウ。』
マーメイドは三浦に暫く目立った動きをしない様に念を押すと通信を切った。
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