133人が本棚に入れています
本棚に追加
どうやら清美の持っているのは変声器らしく、声が聞かれてはマズイのだろう。
『はじめまして、私はFEATHERの竜と言う者です。今回のテロ事件について大事なお話があります。警視総監、もしくは次官に取り次いで頂けますか?』
『!!!』
いくら声を変えているとはいえいきなり本当の事を…
いや、それだけ清美も本気という事か…
警視庁側も対応に困ったのだろう。まあ名乗ったとはいえ声を変えているからイタズラと思われてもしょうがないか…
数分後…清美が口を開いた。
『まずはこうしてお話を聞いて頂きありがとうございます。』
丁寧な挨拶をした後清美は防犯カメラのテープの事、警察、自衛隊の武器管理体制の再調査、最低のテロで自爆したハリス=バートンの身辺を洗った方がいい等現時点で俺達が掴んだ全ての情報を警視庁側に伝えた。
『もし日本警察、ノアが動かなくとも私達は必ずこの一連の事件の真相にたどり着くでしょう。その際、日本警察の威信を失わない様気をつけておいて下さい。』
清美(ここでは竜か)は電話を切ると座布団の上に座り込んだ。
『お疲れさん。でも大丈夫か?こっちの情報全部話しちまって。』
『はい、一般人がここまで調べてると知れば向こうも何らかの情報を公開してくるはずです。多分警察、自衛隊に関係の無いハリス=バートン辺りの事を発表するてしょう。』
流石の清美もかなり緊張したのだろう。額からは汗が滴り落ちていた。
『とにかく今日は休もう。これ以上は危険だ。』
『はい、そのつもりです。じゃあ一緒にお風呂入って寝ましょ。』
そうしたいのは山々だったが女湯に入る訳にもいかず別々に露天風呂に入り夕食後、すぐに床に就いた…
最初のコメントを投稿しよう!