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翌朝…
清美の予想通り朝のニュースはどのチャンネルもテロ事件で持ち切りだった。
流石に日本国の管理している武器等については発表されてなく、それ以外の情報もほぼ清美が話したものばかりだった。
『これでこの先も情報公開せざるを得ないわね。ま、情報操作はしてくると思うけど…』
しかしこれでマスコミも事件に関して積極的に動き出すだろうと清美は思っていた。事件を捜査している者を少しでも増やせればこちらに目を向けられる可能性も低くなる。
そうなれば昨日わざわざ危険覚悟で警視庁まで電話をかけた甲斐もあるというものだ。
清美はパソコンを開き、マーメイドから調べる様に言われていた男のデータを凝視した。
『これは?』
マーメイドにデータを送り、清美は貴史にその男のデータを見せると自分の見解を述べた。
『確かに…警察、自衛隊の線だとすれば怪しいのはコイツしかいないだろうな。』
マーメイドが清美に調べる様に言った男、それは…
現国防長官の城正三だった…
彼は前国防庁の次官で山下の下で働いており、彼の権限を持ってすれば爆弾の横流しは可能だ。
清美が一番怪しいと思ったのは彼が国防長官に就任した途端テロが起きなくなった事だ。テログループと交渉したという情報も無いのに…(極秘裏に交渉したかもしれないけど)
タイミングが良すぎる。
清美は荷物をまとめると貴史と共に東京へと向かった。
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