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ホテルのロビーに着いた所で愛は清美に電話を切る様に言った。
どのみちエレベーターの中では電波が届かず切れてしまうからだ。
数分後、愛の居る部屋にコンコンとノックする音が聞こえて来た。
愛がドアを開けると清美は猛スピードで部屋に入り貴史を発見すると強く抱擁した。
『大丈夫だった?何もされてない?』
『うん、大丈夫…って言うか…イテッ!イテテテテテテ!!!』
凄い力で抱きしめられた貴史の背骨が悲鳴を上げていた(貴史もか…)
『お取り込み中悪いけど早速犯人の身元教えてくれるかしら?』
清美は我に帰るとデータの入ったディスクを愛に手渡した。
愛はディスクを受け取ると代わりに自分の身分証を清美に手渡した。
『BNI…』
犯人だと思っていた清美は度肝を抜かれたが直ぐに、
『パソコンを貸して下さい。』
そう言うとBNIのデータバンクに侵入し、捜査員リストを引き出した。
-この腕前…どうやらこの子がFEATHERみたいね。-
目の前で本部に気付かれる事なくハッキングする清美を見て、愛は清美がFEATHERだと確信した。
『本当みたいですね…信用します。』
『ありがとうって言った方がいいのかしら?』
愛は清美のディスクをインストールするとフォルダを開いた。
中にはフラワーの構成員、各国の特務機関を辞めた者、失踪した者、殉職した者(日本の国防省も含む)のリストが入っていた。
『この短期間でここまで…』
BNIのシギント(暗号解読や電子情報を管理する所)顔負けの情報収集力に愛は思わず声を出していた…
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