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数時間が経ち、マーメイドが本社ビルの近くまで来たと連絡があったので清美は入口まで迎えに行く事にした。(ビル内には社員以外入れない様に指示を出している為)
貴史は愛を別室へ案内して待機して貰い、社長室へと戻った。
『坊や、まずはこれを見てくれ。』
入って来るなりマーメイドはパソコンを開き貴史に資料を見せる。
見た所画面左にアルファベットで人の名前、右には数学が書き込まれていたが…
『ナニコレ?』
マーメイドはため息を着き説明を始めた。
『いいかい?これは先進国からノアに提供されているお金の流れを示している。』
確かノアは各国からの資金援助で活動していたはず…
だったら別に問題無いんじゃないのか?
『いろんな国がノアにお金あげてるのは知ってるよ。授業にも出てたし…なんか問題あるの?』
マーメイドは画面ちゃんと見ろよと言わんばかりにパソコンを指差した。
『問題はこっち、入って来たお金じゃなくて出て行った方だよ。』
支出の欄には何やらいろんな名前が書かれていたが、貴史には理解出来なかった。
『清美…タッチ…』
清美は貴史の頭をナデナデすると画面を見つめた。
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