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愛の居る応接室に入ると彼女はマーメイドの持って来た情報について尋ねてきた。
『なんかノアのお金の流れのデータを手に入れたみたい。』
実際どんな重要な物かわからない貴史は愛にティーカップを手渡しながら手短に答えた。
『ノアの?まさか…』
貴史の言葉に急に動揺し始めた愛は、貴史にマーメイドの事を根掘り葉掘り聞いた。
しかし貴史はマーメイドが自分の事を他人に知られる事を極端に嫌っているのを知っているので何も喋る事はなかった。
暫く考えた愛は貴史に…
『ではこれを彼女に渡して貰える?』
愛は胸ポケットからメモを取り出すと手早く何かを書き込み貴史に渡した。
『…わかった。』
少し考えたがまあそれ位は問題無いだろうと愛のメモを受け取ると再び社長室へと戻った。
社長室では清美とマーメイドがミルクティーを飲んでいる所だった。
『マーメイド…ちょっと…』
貴史は愛から託されたメモをマーメイドに手渡した。
『これは?』
不思議そうにメモに手を伸ばすマーメイドに貴史は、
『BNIの人が君にって…』
とだけ答えた。
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