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「今日は機嫌が悪いらしくて…」
クレドに言われ、しぶしぶ教団剣士の制服を着ているネロに抱かれたバージルを教皇が覗き込むと、ちょっと目を合わすが、直ぐに視線を反らしてしまうバージル。
「こっち見てくれんのか?」
教皇が話しかけると、我慢出来なくなったのか、バージルが泣き出してしまう。
「す、すみません!」
その場から逃げる様に、バージルを抱きかかえ、少し離れた物陰に行くネロ。
少しあやすと何事も無かった様に笑顔を見せる。
「知らない人ばっかりだもんな~」
腕の中で上機嫌に手足をバタバタさせるバージルの事を落とさない様にするだけで精一杯なネロ。
気になったのか、クレドも様子を見に来る。
「バージル、大丈夫か?」
「クレド、ちょっとバージル抱いてて。腕痛い」
クレドにバージルを渡すが、クレドには目もくれずにネロの事をじっと見ている。
「バージル。ママお手々痛い痛いだって。パパと向こう行こうか」
クレドが向きを変えた瞬間、また泣き出すバージル。
「あーあーあー。バージルどうした?今日はママが良いのか」
ストレッチしていたネロだが、バージルの泣き声で慌ててクレドから渡してもらう。
「もぅ~…今日は甘えたいのか?」
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