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頭には空想のキャラクターである天使が付けているような金色のわっかが、重力に逆らいフワフワと浮いている。
……とりあえず、俺がやるべき事は分かった。
こんな怪しい所から一刻も早く逃げるべし!!!
くるりと、その幼女に背を向け走り出そうとした途端、
「お前の願い事を3つまで叶えてやろう」
余りに綺麗で、凛とした声が、俺の後ろから聞こえた。
「願い事?」
予想外の言葉に、逃げることも忘れ、俺はまた幼女の方に体を向けた。
ははーん。分かったぞ。
「何かのテレビ撮影か?街でドッキリ企画でもやってんだろ」
腕を組ながら、探るように目の前幼女を見上げた。そうすれば全部辻褄が合う。俺の辺りだけ雪が降っている事も、宙に浮いているように見える幼女の事も。
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