日常の終わり 非日常の始まり

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まだ建って間もないだろう綺麗な一件家についた。 カイトの家だ。 ドアは開いている。 家に親が居る時なら当たり前なのだが、何かただならぬ雰囲気を感じる。 ‘ガチャッ’ 戸を開け、恐る恐るリビングに向かう廊下を渡る。 ‘バシュ!’ 聞きなれない音とともに、‘バタン!!’という音が響いた。 カイトは意識よりも先に体が動いていた。 ‘バン!!’ 凄い勢いで扉を開ける。 やっと頭が回り始める。 しかし、すぐに頭の回転は止まる。 目前の風景があまりにも非日常的で直ぐには理解出来なかった。 段々と視界を通して脳に飛び込んでくる情報はさらに混乱を呼ぶ。 大量の血の海に倒れている母と父。 その母父を見下ろすように立っている覆面を被った黒ジャージの、体格からして男性であろう二人組。 手にはサイレンサー付きの銃が握られている。 さっきの音は、コレか。 想像を遥かに超えていたこの状況だったが、 不思議と冷静に鮮明に目に映っている。 カイトは自分の中に芽生える本気の殺意に体を奮わせる。 二人組はすでにこちらに気付いており、身を固めている。 《来る―》 カイトがそう感じた瞬間、二人組は銃をこちらに構えた。
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