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その時、カイトは既に動いていた。
自分でも驚くような俊敏さで。
二人組も慌てて発砲する。‘バシュ!’
という音と共に2発ずつ、計4発放たれた弾は、カイトの肩と足をかすめるように当たる。
残りの二発は壁と床に当たったようだ。
少しよろめくだけでカイトはそのまま突っ込んでいく。
瞳孔が開いているその目には、二人組しか映っていないらしい。
突っ込んだカイトはまず一人に飛び蹴りをかまし、吹っ飛ばした後
着地した状態からもう一人にアッパー気味のパンチを入れる。
先に吹っ飛ばした方は後頭部を強打したらしく気絶している。
自動的にカイトの的は後のヤツに絞られた。
また殴りかかり
馬乗りになって殴打を続ける。
‘ゴッ、ガッ、ゴンッ’
と硬いモノがぶつかりあうような音が響く。
段々と動かなくなる相手をよそにカイトは
「ふふっ、ハハハ!!、殺してやる、殺してやる」
不適な笑みを浮かべながら殴り続けている。
カイトは、既に理性を失っているらしい。
殴るのを止め、気絶をしているもう一人に向かい、また殴打を繰り返して笑っている。
その時だった。
‘バシュ!’
最初に殴打された一人が最後の力を振り絞り、発砲した。
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