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『お前腹空いてんだろ??これ食え。少しは腹の足しにでもなるだろ。』
と懐から出したのはさっき少女を探す前に持ってきた二つの握り飯だった。小十郎は握り飯を包んでいた入れ物をとり、少女の前に差し出した。
しかし少女は警戒してか、一向に食べようとしない。
『別に毒なんて入ってねぇぞ??』
そう言うが食べようとはしなかった。
そこで小十郎は小さいため息をはきながら、一口握り飯を食べた。
『ほら、毒なんか入ってねえだろ??だから食え。』
そう言うと、少女は警戒しながらも小十郎が一口食べた握り飯を持ち、じっくり周りを見てから自分も一口食べた。
毒が入っていなかったことを自分でも確認すると、少しずつだがもぐもぐと食べ始めた。その姿に小十郎は
〈戦っているときは一匹の野獣だが、こうして見るとただの少女だな。可愛らしいな・・・・・///〉と思っていた。
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