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受け取ったことに喜びながら小十郎は質問を始めた。
『よし、じゃあお前幾つだ??』
最初からあまり追求しないようにと思い、まずはさっきした質問をした。
少女はその質問を聞いて少しためらったが悪い奴ではないことを確認して文字を書き始めた。
“14”
と地面に書いた。
『お前14なのか??!!政宗様よりしっかりしてやがる・・・・・・・』
少女は政宗様と言う言葉に疑問を感じたがあえて聞かなかった。
『うっし、じゃあ次な!!次は・・・お前どっかの姫様か??』
少女は “忍”
と書いた。
小十郎は驚いた。こんな子供が忍なのかとそう思ったのだ。
『・・・・・辛くねぇのか??』
“もう慣れた”
そう地面に書いたのを見て小十郎は悲しくなった。人を殺すことに慣れた少女が哀れに思ったからだ。
すると小十郎の中である疑問が浮かんだ。
『なぁ、慣れたってことはどっかの忍なんだろ??お前こんな所に居ていいのか??腕のいい忍び何だ。早く主の元へ帰った方が良くないか??』
それを聞くと少女は “逃げてきた”
と書いたのだ。
『何処からだ??』
“主の所から”
『なっ、何でだ??忍は主に絶対服従しなければならないだろ??自分が仕えた所を逃げ出すのはどうかと思うぞ??』
“自分から仕えた訳じゃない、無理やり仕えさせられたそれだけ”
と書いたのだった。少女の顔は一瞬悲しそうな顔になったのを小十郎は気づいていなかった。
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