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一時考えた後、少女は “わかりましたあなた様にお仕えします”
と返事があった。
『本当にいいんだな??後悔しないか??』
少女は コクン と一回うなずいた。
『そうか!じゃあお前名はなんだ?前の軍ではなんて呼ばれてた??』
そう言うと少女は “前の名は好きではなかったので新しい名をつけてください” と答えた。
『俺がつけていいのか??・・・・・そうだなぁ・・・・』
小十郎は周りを見渡した。名付け親となるわけだからちゃんとした名前を付けなければと思ったのだ。
すると前の木下に白い花が落ちていた。その花を見て、
『・・・・・白・・・・椿・・・・』
少女は“えっ??”と言うような顔をして小十郎を見上げた。
『おまえの名は、白椿・・・・長いから椿だけでいい。お前は今日から椿、俺に仕える忍びだ!!』
そう言って少女・椿の方を向いた。
椿は一瞬驚いたようだったが気に入ったのか小十郎の方を向いて少し微笑んだ。始めてみる笑顔に小十郎は驚きながらもその顔に見とれていた。
しかし椿はすぐにいつもの真顔に戻り小十郎から目をそらし、空を見上げた。見とれていた小十郎は我に返り椿が見ている空を見上げた。さっきまで大地を照らしていた月はもう沈みかけ、太陽が見え始めていた。
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