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今、この状況に部下達は驚きを隠せないでいた。小十郎も例外ではない。今の状況は政宗が全身から血を流し、倒れていてその首もとには今にも刺さりそうな剣が突きつけられている。 皆唖然としていた。あの政宗がか弱そうな一人の少女に斬られ殺されそうなのだ。 少女椿は返り血を浴びているだけで自分の血は一滴も流れていない。何が起こったのかというと・・・・・・・・・・・・・・・・ 政宗と椿は二人同時に地を蹴り刀を交えた、その時の政宗は少女相手だからと言って気を抜いていたのだろう、軽く椿に振り下ろされた刀は椿によって軽々と受け止められ、そのまま弾き飛ばされその勢いに押され隙を生じた政宗の体に椿が斬りこんだのだ。 と言うことだった。今の政宗はかなり斬られてはいるが命に別状はない。しかし今椿が剣を振り下ろせば確実に政宗は死ぬ。 椿は喧嘩を売ってきた相手を確実に殺すだろう。その前に止めなければ。そう小十郎が思った時、椿が剣を振り上げた、そして政宗の首に振り下ろそうとした寸前、 『椿!!!!止めろ!!!!』
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