797人が本棚に入れています
本棚に追加
小十郎が叫んだ。その声を聞いて椿は首に刺さる寸前の所で剣を止めたのだった。
間一髪で政宗を助けられほっと胸を撫で下ろした小十郎は
『椿、政宗様は俺の主だ。そしておまえの新しい主でもある。お前はこの方の命を守らなくちゃいけねぇ。こんな所で主を殺すな。刀を収めろ。』
そう言うと椿は渋々剣を収めた。そして小十郎は急いで政宗の元に駆け寄った。
『政宗様、大丈夫ですか???』
『これが大丈夫に見えるか???たくっ、お前が拾ってきた忍びは手加減をしらねぇな。かなり痛いぜ。』
『申し訳ございません!!この小十郎、罪を償います故、椿には何もしないでください!!』
『別に何しようと思ってた訳じゃねぇ。それに俺より強かったからな、軍に入れてやらなくちゃいけねぇな。』
『!!ありがとうございます政宗様!!よかったな椿。』
そう言って椿の方を見た。やはり無表情で何も話そうとしたかったが、一度だけ小さく頷いた。
最初のコメントを投稿しよう!