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クラスの、いじめに加担していない男子は、『次は自分の番なんじゃないか』、『逆らえば、自分がターゲットにされる』という考えから、拓海の考えたゲームを止めようとしなかった。   女子も、『拓海に嫌われたくない』という気持ちから、教師に起こっていることを話そうとしなかった。   拓海たちは、教師の前では良い子ぶっていたから、教師は、自分の受け持ったクラスでいじめが起きているなんて、気付きもしなかった。     「やめて…、やめて……」     3年5組の教室からは、今日も拓海たちの笑い声と、隆志の悲痛な叫びが聞こえていた。
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