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少女は、左腕を天高く突き上げ、何やら唱え始めた。
『…童が《天照大御神(あまてらすおおみかみ)》が力、汝の目に示せ!』
唱え終わると、一気に高く掲げた左腕を振り下ろす。
すると、その左手から光が放たれ、玉依に当たる。
玉依はそのまま倒れる。
『心配せんでもよい。一番弱い陽矢(ひや)を撃っただけじゃて』
しばらくすると、玉依が目を覚ます。
「ん…。アタシ一体…?」
『気がついたかの?童の陽矢を受けて気絶しただけじゃ。…全く、人の話は最後まで聞けと、親族から教えられておらぬのかや?』
「…あなた、一体……?」
『やっと人の話を聞く気になったか?をかしな奴よ。…童か?童は《天照大御神》…アマテラスで良いぞ』
「あま…てらす………!?」
玉依は口をパクパクさせて呆然としている。
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