天照、人里に降りて居候を始めた事。

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『そうじゃ。童がアマテラスじゃ。神様じゃぞ?この暴力巫女』   どう見ても、ただの小学校低学年の女の子にしか見えない。 …何やら派手とも付かない服装はしているが。   『何じゃその疑り深い目は…。童は天照じゃ!この日本(ひのもと)の国の高祖神なるぞ!』   「…って言われても、ねぇ」   玉依はまだ疑り深い目でアマテラスを見る。   (さてどうするアマテラス!このままでは、高天が原の神々にも、童を奉っておる伊勢神宮の神主達にも、参拝にくる者達にも示しが付かぬではないかっ!たかだか年端もいかぬクワ巫女一人ごときに、童の存在が信じて貰えぬとは…!嗚呼、童が父君なる伊邪那岐神(いざなぎのかみ)よ…アマテラスは、現代社会の風の冷たさを、身を以て痛過ぎる程…痛感しておりまする…)
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