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    そうして老人は、古ぼけたベルを鳴らすこと無く歩きだした。     パパスは、古ぼけたベルに2、3度目をやった後、要らないのか?忘れてるのか?と思いながら後を付いていく。     何か重要なアイテムだった様な気がしたが、どうやら老人は、このままストーリーを進行させるつもりだった。     色んな意味でふわふわした状態の中、随分歩いた。     「ここです」     そう言い、老人の見上げる先には、「HOTEL 生まれたての子馬」があった。     「ここです。ここで試練…。田中様がシャングリラに行けるかどうかの試験みたいな物が行われるのですじゃ」     口が半開きで、「生まれたての子馬」を見上げるパパス。     「あ」     思わずヨダレが垂れかかった口元を拭い、声の主を見る。     「鍵を忘れましたです。さっきのカウンターに置いてあったベルなのですじゃが」     老人は、少し動揺してるみたいで喋り方が変だった。    
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