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母さんの機嫌は一瞬で絶好調になった。
絶好調な母さんの隣りに僕は腰をおろす。
「ねぇ~志季ちゃん」
「どうかした?」
「暇だから~シリトリタ~イム!」
「………へ?」
母さんは僕の気の抜けた返事を聞いたからか…右腕をグーで天井に突き付けて、いつも以上の笑顔のまま止まっている。
「……母さん?」
返事無し。
「もしも~し?」
又返事無し。
「お姉さ~~ん?」
「ぐすっ…志季ちゃんがグレた~~~」
そう言って母さんは又泣き出した。
しかも子供が泣くみたいに、両手を目元にもっていき、顔が少し上に向いていて、声をあげながら号泣。
(勘弁してくれ~~)
僕は又母さんの号泣を止める為に母さんに呼び掛ける。
(誰か…助けてくれ!)
僕は心の声で叫んだ。
薄暗い空間に一人の男が倒れている。
時々男の身体が細かく上下するので息はあるのだろう。
薄暗い空間…廃墟となった工場の壁一面にペンタグラムが現れた。
ペンタグラムからは数人の人影が現れる。
「皆さん素早く片付けて不生研に戻りましょう。こんな薄汚い場所には一秒たりとも居たくありません」
機体が話をしているかの様な声が廃墟の一室に響く。
「あと、そのコアはまだ生きていますので…」
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