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「おはよう志季君」
「志季ちゃんおはよぉ~」
「ぷぅ~~」
母さんと父さんは笑顔で答えてくれたが…
妹は返事をせず頬を膨らませたままだ。
「こらこら杏ちゃん駄目よ~」
「ぷぅ~~」
母さんが呼び掛けても変わらない。
(本当に可愛い奴だよ)
「なでなでなで」
僕は杏の後ろに立ち頭を撫でる。
「うっ…うぅ…うっにゃあぁ~」
すぐに杏の顔が綻び猫の様な口になった。
「なでなでなで」
「あらあら~仲良しねぇ~でも…杏ちゃん部活遅刻するわよ~」
「にゃあぁ~…あ…あ…あぁぁっ!」
杏はいきなり立ち上がり椅子に置いてあった鞄を手に取った。
「い…いいい行ってきまぁす!」
「いってらっしゃい~」
「いってらっしゃい」
「ん…頑張れよ…」
杏は143cm(自称148cm)のミニサイズでありながらバスケットボール部に所属していて今は副部長をやっている。
そもそも杏がバスケットボール部に入った理由は僕が男バスの部長をやっていたからだ。
「今日志季ちゃんは一日中家に居るの~?」
「そうだけど…何で?何かあるの?」
母さんは近くまで寄って来て僕の腕を組む。
「ん~新しくオープンしたスーパー行かない~?」
母さんは上目使いに聞いてくる。
母さんは童顔で背丈が150cmなので若く見える為…可愛い。
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