龍の涙

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 何度も何度も斬り付ける。  だけど深くは切れなくて  臆病な傷だけが  僕の唯一の生きてる証――。  本当はね、死にたくなんかない。  本当はね、死にたいのかもしれない。  ただ、僕は僕が嫌いで、逃げているだけなんだ。  そんなのもう疾くに分かってるんだ。  
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