クーラーのない部屋~序章~

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私はどこにいるありふれた、一人の学生である。 決して、超能力が使えたりだとか、世界を股に掛けるスパイだとか、光源氏のような絶世の美少年だったりとかはない。 ただ私は、性、狷介にして他と容易に迎合することを潔しとはしなかった。 そのため、多くの天に唾を吐く凡愚(学生の本分をわすれた連中)どもとは交わらかった。 したがって常にメインストリームから外れた存在であったのは否めないが、私は幸いにして志を同じくする仲間に恵まれていたのでなんら問題はない。 他と容易に迎合しない私は帰宅をすることによって自己の精神を高める部活の門を叩き、一日一善を心掛けることにした。
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