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life―50
その日、
お袋が友達と二泊三日の旅行に出掛けていたのは全くの偶然だ。
最近、部活や文化祭の準備に追われ圭太と上手く時間が合わず…苛々していた矢先。部活を終え帰宅した俺に連絡してきたのは圭太の方だった。
今から少し会えるか?
そう尋く圭太を、俺は喜び逸るテンションのまま「なら家に来いよ」と軽く誘った。時刻は六時を少し回っていた。
誓って下心があった訳じゃない。久しぶりに圭太とゆっくり会えるのが、純粋に嬉しかったんだ。
親父は、早くても八時までは帰って来ない。
でも下心なんてなかったんだ、ほんと…
誓って…
…その時は。
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